いただきもの
久米郁男『労働政治』中公新書1797.
谷口尚子『現代日本の投票行動』慶應義塾大学出版会.
以上2冊拝受いたしました.ありがとうございました.僕もがんばらなきゃなあ.
お疲れ様でした.基本的に非常に楽しかったのですが,しばらく燃え尽きていて社会復帰が遅れました.企画委員として2つの分科会を担当させていただきましたが,いずれも非常に(少なくとも個人的には)有益でした.
2日目の分科会ではフィールド・ワークをしている方々にご報告を依頼しましたが,その席上申し述べましたとおり,私が本当にやりたいのは政治研究の分野でフィールド・ワークをしている研究者間のネットワーク作りなのですね.現状では右左もわからないままフィールドに飛び込め式でフィールドワークがなされていて,事前教育は自学自習だけなのです.フィールド・ワーカー間での情報交換の場などあると,私自身フィールド・ワーカーにも半分弱足を突っ込んでいるので,非常に助かるなあと考えています.
アメリカだと社会科学系のLISTSERV(MLの集合体みたいなものかな)が充実していて,そこで適切なMLを探して登録すればいいのですけれど,日本ではまだないのですよね,そういうものが.やはりMLあたりからはじめるのがいいのかなあ.どなたかお知恵をいただけませんか?
探さないでください.
ではなくて今から愛知県に向けて出発します.週末の選挙学会に参加するためです.今回は企画委員でもありまして,さらに自分の報告もあるというなかなかに大忙しな学会です.「報告をしないと学会に参加した気がしない」というツワモノの先生もいらっしゃいますが,私は自分の報告があると楽しめないほうです.おまけに今回は2つの研究会企画に関わっておりますので,行動の自由が少ないのです.
いや別に,研究支援を看板にあげてその実研究費管理を専門とする部局がご懸念のように,学会をほったらかして「愛・地球博」を見に行きたいのにそれができないとぼやいているわけではまったくございません;p.ああいうイベントは今ひとつ好きではないので.
今回の選挙学会企画は企画委員が言うのもなんですが,魅力的な企画が多くて,覗きたい研究会がおてんこもりなのでございます.ご関心のムキは上記の開催校サイトよりプログラムをご覧ください.しかしながら体は一つ.しかも企画委員として自分が担当したセッションには一応張り付いてないといけないでしょう(自分が担当するセッションについてはもうすでに論文が手元にあるので,それ以外のところを見たいという欲求は募っているにもかかわらず).おまけに自分の報告があるのと同じタイムスロットの分科会は見られないし.やはり私は手ぶらで野次馬的に参加するのが一番楽しいと思います.
企画委員の癖に自分が報告するなぞ,学会を私物化するものでケシカランとお思いの方もおいでかもしれませんが,これも私が手を挙げたわけではなく,諸般の事情でこうなってしまったのでございます.平にご容赦を.
というわけで,お目にかかれる方とは選挙学会でお会いしましょう.
増山幹高・山田真裕『計量政治分析入門』にミスがありました.
p.145のV(分散)の計算式の分母は
(nA-1)(nB-1)
となっていますが(文字サイズはこのとおりではありません),
正しくは
(nA-1)+(nB-1) です.
謹んでお詫びとともに訂正させていただきます.
ゼミ1とは基本的に3年生対象のゼミのこと.今年は『レヴァイアサン』第7号「マス・メディアと政治」の特集論文を読んでいる.受講生には毎回要約作成を一応義務付けている.要約の作り方のトレーニングもかねて.この要約の作り方,私が筑波時代にI先生の勉強会で習ったやり方をおおむね転用している.
今回は石川真澄論文だったのだが,受講生にコメントを求めたところ秀逸なのが出た!
「この論文ではマス・メディアの議題設定能力は弱いことになっているけれど,権力と組めば相当のことができるんじゃないか」
YES! YES! YES!!
さらにそのことはメディアだけじゃなくて知識人にも言えるし,さらに国家権力だけにではなく対抗権力についてもいえたりしますねえ.対抗権力はうまくすれば明日の国家権力になるかもしれないわけだし.
「先生はどっちですか?」
「ゴメン.どっちにもあんまり相手にされてないと思う」
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